「うつは心の風邪」は「土用の丑の日のうなぎ」


夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、平賀源内が考えた夏に売れないうなぎを売るための販売戦略であることはご存知だろうか?

製薬会社の販促用のコピー

「うつは心の風邪」といわれると「誰でもかかるけど薬飲んでれば治る」というイメージがうまれ、その戦略は成功したようだ。
うつ病という病名を持つ人が増え、薬はバンバン処方された。そして社会問題になった。

ただ、このコピーをみるとおかしなところがある。

誰でもかかるわけではないし、はっきりいうと薬を飲んでいたら治らない。むしろ、薬を減らしていく努力をしなくてはいけない。そして、薬に弱くない副作用があり、中毒性もある。どの辺が風邪なのかさっぱりわからない。

科学的根拠もなければ実態にもあっていない

「うつは心の風邪」はよく聞く有名なフレーズだから引用するのだろうが、ちょっと考えたら全然ちがうことは、うつを知る人なら分かるだろう。

「うつは心の風邪っていうしなー」なんて言っている人には、販促用のコピーであり、実態とはかけ離れていることを教えてあげたほうがいいだろう。有名だからといって真実とは限らないが、慣用句と同じような真実味を感じてしまうのはやむを得ないことなのかもしれない。

泣きっ面に蜂とはよくいったもので、嫌なことがあったときは踏みとどまらないと、イライラしてしまって今度はこちらが加害者になってしまう。

休職明けのリハビリ中苦戦中に「うつは心の風邪っていうしなー」なんて言われたら、心穏やかではないかもしれない。

ただ、やるべきはうつを克服することであって、回りに謝罪させたり、回りを変えたりすることではないことを忘れずに。

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