うつ病の休職からリハビリまでざっくり紹介

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今までスポット的に書いてきたが、大きな流れを書いたことがなかったので、おおまかにまとめてみた。不安に思うのはみんないっしょだから大丈夫。

休職を決断

まずは休職をしないと始まらない。
私も最初のうちは働きながら薬でごまかしてなんとかしていたが、どんどんジリ貧になっていって、ついには全く働けなくなってしまった。休職をしても傷病手当金で給料の2/3が出るので、最後の手段と考えず、もっと前の段階で休職しよう。

ひたすら寝る

好きなときに寝て好きなときに起きて問題ない。風邪のときと同じだ。
昼夜逆転しても問題ない。夜中にご飯を食べても気にしない。

気兼ねなく食っちゃ寝をするために休職をしたといっても過言ではないのだ。
まずは心と体を休めてひとごこちつくのだ。

いまできるやりたかったことをやる

できることといっても限られているだろう。おすすめは、映画やドラマシリーズの一気見だ。
こういうときでもないとゆっくり見れないし、体や気持ちの負担も軽い。

逆にやめたほうがいいのは、外に出てはしゃぐことだ。
せっかく溜めた体と心のエネルギーが無くなってしまう。

生活サイクルを整える

疲弊度にもよると思うが、1ヶ月も自堕落と思える生活をしていると飽きてくる。
私は以前、会社を蒸発してから一年半引きこもりをしていたので、自堕落の楽しさも怖さも知っていて戻ってこれるか不安ではあったが、むしろ思い切って自堕落をしたほうが戻ってくるのも早い。

2ヶ月自堕落をしていてもいいが、とにかく自堕落に飽きてきてから生活サイクルを整えることを考えよう。
そのときにはなぜ生活サイクルを整えたいのかを明確にしておこう。

はじめからきっちりやろうとしてはいけない。
最初は、昼夜逆転をしないようにコントロールする程度で構わない。

運動をする・本を読む

何にもしていないまま1日を送って、生活サイクルを整えるのはなかなか難しい。
そこで、運動をしたり本を読んだりすることをおすすめする。

本を読むのが苦痛だからといって、テレビをだらだら見るのはやめたほうがいい。情報が一方的に入ってくるので考える習慣が無くなってしまう。それならば考えてすすめるゲームのほうが良い。

運動は外に出なくてもできる。
室内の運動というと筋トレを連想すると思うが、ヒンズースクワットや踏み台昇降といった室内でできる有酸素運動もある。
踏み台昇降は1日30分やるだけで通勤で使う運動と同じくらいの運動量になる。天候に左右されないのでおすすめだ。

毎日、必要十分な運動をする必要はない。ちょっとでもやれば効果はあるのだ。十分な量をやらなければ意味が無いなんてことはない。やることが大切なのだ。

外出をする

私にはこの外出というのが非常につらかった。
行き交う人の顔ですら見たくなかったので、ゴミ出しと買い物以外に外に出ることはなかった。

それでもやはり外に出ないことには、生活リズムをつくることも社会復帰することも難しかったので、まずはベランダでまったりすることからはじめた。夜にフィットネスクラブに出かけていくこともあった。

とにかく、ストレスがたまらない範囲で、外出の回数を増やすように心がけた。

無理は禁物。つらいのを無理してやっても全く意味が無い。なぜつらいのかを考えて、気持ちの上で解決をしてからやらないと、また心のエネルギーが減ってしまう。心のエネルギーを減らさない生き方を見つけていくのがリハビリなのだ。

だから、解決できそうに無ければ、そんな仕事ならやめてしまうというのもありだ。原因も明確だから、同じ原因で引っかかることはないだろう。

休職あけの時短勤務

私にとっては朝の通勤ラッシュが苦痛以外のなにものでもなかった。
会社にいってかえるだけでもうぐったりの状態である。

休職期間中に、昼に行ってご飯食べたらすぐ帰るくらいのフェーズを設けることをおすすめする。人と顔を合わせるだけでもものすごく力を使うことに気がつくだろう。

人の顔にはものすごい量の情報があり、それを解析し気持ちを予想するということを本能的にやるので、疲れるに決まっているのだ。褒められた状況でもないのだから、疲れは一層大きくなるだろう。

トラブルばかりのリハビリ期

休職があけると周りは治ったものとして接することが多い。
また、心ない言葉を投げかけられることも一度や二度ではない。勝手な思い込みも含めれば、ほぼ毎日あると考えてもいいくらいだ。

医師も、患者の会社の状況やルールは知らないので、具体的な処方をすることができない。だから自分自身で「何をどうしたいのか」とか「何をしたくないのか」「何がつらいのか」を伝えていかなくてはいけない

それができなかったからうつになったわけだが、それができないことにはリハビリの初期を乗り越えることができないのだ。

これが非常につらいところであり、この時期に自殺が多いのもそのせいだと私は思っている。

伝える技術を教えてくれる病院

自分自身で「何をどうしたいのか」とか「何をしたくないのか」「何がつらいのか」を伝えるには、まずそのことが自分の中で明確になっていなければいけない。

ただ、うつ真っ盛りのときには、極端で安直な答えを出してしまいがちだ。

だから、カウンセリングが受けられる病院に通うことが望ましい。カウンセリングは30分とか1時間といった具合に、まとまった時間をとっているところがよい。

医師ではなく心理療法士がいるところがしっかり時間をとってもらえるという点では安心である。医師がカウンセリングまでしている場合は、予約しているのに時間が守られていないところが非常に多く、病状が悪化することが多い。

ただ、心理療法士というのは資格の名前ではないので、心理療法士がいれば安心ということはない。劣悪なところでは適当にバイトの大学生を使うこともあると聞く。

結局、自分の足で探していくしかないが、カウンセリングの時間をしっかりとってくれるところがまずは一つの条件であることは間違いがない。つらいリハビリ期をともに乗り越えてくれる病院を見つけられることを願う。

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