自分のできることから
「自分のできることから」というのは、苦境にあるときによく聞かれるフレーズだ。「まずはやれることからやっていくしかない。」「手元にあるものを片付けていこう。」という、視線を下に落とし気味のちょっとネガティブなイメージがあるかもしれない。
この言葉の真意はそうなのだろうか?
他人は変えられない
苦境になければ「自分のできることから」やらないのだろうか?自分はしっかりできていると自負するならば、他人を叱咤激励したり、飴と鞭を巧みに使うのが良いのだろうか?
人は変わろうと思わないと変わらないものだ。もちろん、助言がきっかけになるかもしれないが、それも「変わろう」と思うきっかけである。直接他人を変えることはできないのだ。
自分のできることしかできない
結局、自分のできることからやるしかなく、当たり前のことだが、自分のできることしかできないのだ。人を変えることはできない。自分の考えは変えることができる。自分の環境も一部は変えることができる。
意外と「自分のできること」の範囲を誤認しているのかもしれない。
嘆くのではなくお任せする
人が嘆くのは、うまくいかないときである。思い通りに行かないときである。まず、それ自体が自分でなんとかできる範囲なのかを考えると良い。
大概は、ある程度影響を与えることはできるが、自由にはならないことに違いない。
自由にならないことを「自由にならない」と嘆いてもそれは当たり前のことなので、どうすることもできない。それこそ天に任せるしかないのである。
なにも「天に任せればうまくいく」と言っているわけではない。どうすることもできないことに「嘆き」というパワーを使っても無駄だと言っているのだ。
難しいこと
うつじゃない人はこれが簡単にできるというわけではなく、これは普通に難しいことで、この気持ちを常に持ち続けられるのであれば、人生の達人と呼べるのではないだろうか。
でも、特に問題を抱えないかぎりこういうことは考えないだろうから、こういう自分の心の動きが大切だと心底感じることができるのは、悪いことではないと思う。
いい感じにがんばりましょう。