鬱になったから運動を始めた

これは私が「今から運動を始めます」という宣言ではありません。運動を真剣に始めたのは10年以上前の話になります。

高校のときは水泳部でしたし、その後もたまに泳いだりしてはいましたが、マスターズのレースに出たのは30歳をとっくに過ぎてからです。

マラソンを走り始めたのは最近の話で、フルマラソンを目指して練習を始めたのはここ2年くらい前になります。

水泳だけでは厳しい

水泳はプールがないとできないスポーツですので、お金がかかります。そして、施設に依存するわけですから、そこまで出向かなくてはならず、時間もかかります。

また、一人で1コースを使えることはあまりないので、なかなか気を使うスポーツでもあります。運動でスッキリしたいと思っても、逆にこの対人関係でストレスを溜めてしまうこともあります。

これらを考えると、いくら負荷を低くしたとしても、毎日水泳にいくことは難しいものです。

体を鍛えるだけが目的であれば、週3日しっかり追い込めば十分でしょうが、気持ちを安定させ、健康を維持するためのスポーツとしては、不向きと言わざるを得ません。

全然、泳げないのであれば、100mほどで結構な運動になるのかもしれませんが、その点では残念なことに、私は泳げるのでなかなか厳しいものがあります。

ジョギングは分かりやすく効く

ジョギングは比較的場所を選ばないところも魅力ですが、人間の基本的な移動手段であるため、走りが鍛えられると活動的になる傾向があります。それに日常生活での疲労度にも影響してきます。

ただ、私は走るのが好きではありませんでした。3km走るくらいなら3km泳いだほうが楽だとも思っていました。(実際、私は1回の練習で、バタ足やプルなどのメニューを組んで3kmくらい泳ぎます。)

しかし、休職を経て、生活費で借金を抱えてしまい、ジムに行くお金がなくなってしまったので(スマホも解約してお弁当を作るようになりました)、やむなく近所を走ることにしました。スマホを維持するお金もなく、便利なアプリは使えなかったので、予め近所のコースをGoogleマップで測定して、そこを走っていました。

とにかく2kmも走らなくていいから、毎日外に出て、ゆっくり走るということをしていました。毎日やるには、筋肉痛になってしまうレベルだと無理があります。だから、本当にゆっくりと走っていました。

これをずっと続けられれば、もっと気分良く生活できたのかもしれませんが、少なくとも1ヶ月ほどこれを続けたことで、「走るというのは意外と楽しいものだ」ということに気が付きました。自分に合った負荷というものがあることを知ったことも大きいです。

毎日続けるというスタンスではなくなったものの、走行距離をつけるようになり、毎月どんどん走行距離が伸びていきました。

記録のためにトレーングをすると様子がおかしくなる

これは水泳でもマラソンでも両方に言えることですが、自分と対話しながら運動そのものを楽しむようにしないと、今度は運動が精神的にストレスになってきます。「速くなるためにはこれをしなくてはならない」という精神状態になって、自分を追い込んでしまい、疲労をためてしまうのです。

フルマラソンの場合は最初に頑張り過ぎると完走できなかったりするのと、競技時間が異様に長いので色々と考えさせられますので、マラソン初心者の私にだと、マラソンではその気持ちにはならないのですが、水泳は水泳部だったこともあって、練習の仕方も分かっているぶん、簡単にこの罠にはまってしまいました。

要は、仕事と競技の二足のわらじを履いているような気分になるのです。

競技のために体を鍛え上げるのと健康を増進するのでは、アプローチが違ってきます。

もちろん、運動が楽しくなってきて上達してきたら、レースがあるスポーツであれば、より上達したいと思うでしょう。しかしながら、「競技>健康」というふうになってしまうと、途端に精神状態が怪しくなってくるのです。

ここは本当によくよく気をつけなければなりません。

最後に

これは私が「水泳が得意でマラソンが初心者」ということで、水泳では記録にとらわれやすいのだと思います。

例えば、マラソンが得意で水泳が苦手なら、また違ったことになるでしょう。ひたすら走行距離を積んだり、スプリントなどの練習を入れて、必死にサブ3を目指したりするのかも知れません。(私はやっとサブ5です。)

ただ、なんであれ、もともとの意味を忘れて、他をなげうってのめり込むというのは、私のウツとも関連しているように思います。

バランスや優先順位をほうりだして「これさえやっていれば」と短絡的になってしまわないように、常に考えて、吟味していくことが、私に求められていることのように感じています。

仕事でも勝手に決めた架空の締切に向かって追い込むよりも、締切の調整をしたほうが結局はうまくいくことのほうが多いのです。(自戒)

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