ベッドで楽しいことを思い浮かべることは少ない。
朝、体を起こして、時計を見ながら、家をでなくてはいけない時刻まであと何分かを確認しつつ「通勤が面倒くさい」と思う。
夜、天井をじっと見つめながら、あるいは布団にくるまって転げ回りながら、日中の失敗を思い出す。
朝、「いやな夢を見た」といっては、気分を悪くする。
え?夜のお楽しみ?
そういうお楽しみがある方は、そっとブラウザを閉じてほしい。おめでとう。お幸せに。
・・・。
さあ、もうここには我々だけしかいない。朝に頭を抱え、夜に転げ回る同志たちよ。君たちに、(朗報とは言えないが)耳寄りの情報がある。
夢は大概悪夢
夢は人が寝ているあいだに最悪の事態に備えるためのシミュレーションであるようだ。
肉食獣に襲われたとき、蛇に襲われたときのシミュレーションを寝ているあいだにしている。
子供の頃に見る夢はそういった動物の夢が多いが、年を経て、社会生活が重要となってくると動物は悪人に変わる。また、狩猟生活をしている地域では、大人でも動物の夢を多く見るという。
悪夢は普通に見る夢であって、病気でもなんでもない。ストレスでもない。極めて正常というわけだ。
そうはいっても「うわー」といって汗だくになって起きたり、非常に嫌な気分で目覚めて、ちょっと尋常ではないと思うのであれば、寝る前の飲食をやめることだ。特に寝酒はまずい。どうも睡眠中に内臓が仕事をしていると強い感情を伴う悪夢をみるようである。
後悔の連想ゲームをやめる
反省と称して一日の出来事を振り返るのは構わないが、感情まで呼び起こす必要はない。それしかできないのであれば、反省をしないほうがいいくらいだ。淡々と事実と結果を分析し、対策を立てていくのが反省のコツでもある。自らを辱めることにメリットはない。
それは反省ではなく後悔をしているだけだ。
布団でゴロゴロと転がりだしたら、恥ずかしいなら恥ずかしいという気持ちがあることは認めて、「あのときは恥ずかしかったな」でその話題を切ってしまう。それ以上考えてもしょうがないのだから思い出さなくて良い。少なくとも、ベッドでわざわざ思い出すことではない。
そして「考えないようにしよう」と思わないほうがいい。むしろ、注目しよう。わざわざ思い出す必要はないが、どんどん溢れてくるなら、「でもそれは終わったことだし今からはどうしようもない。これからどうするかは今考えることではない。」という具合に、一つ一つに対して「ここで終わり」宣言をしていこう。
これは、いわゆるマインドフルネスである。
朝は光で起きる
ベッドサイドのあかりをタイマーでセットにする方法を使っている人は多いだろうが、私の経験上、起きる時間に設定したのではうまくいかない。
うまくいかないというのは、「快適に起きれない」という意味である。
私がやっているのは、日の出の時間に合わせて明るくする方法である。つまり、5時半とかに部屋が明るくなるのである。
そうすると、体が勝手に起きる準備を始める。こちらが目を覚ます前に「目覚める準備」をしてくれるのだ。
目覚まし自体はバイブで7時にセットしてある。正確には睡眠用のアプリを使っていて、レム睡眠に入ったと思われるタイミング(恐らく体がもぞもぞと動いて本体が振動を検知することでその時間帯を想定している)が6:30から7:00のあいだにあれば作動する。
二度寝になることがあっても、体は起床モードに入っているので、寝過ごすことはまずない。
さいごに
最初のうちは、こう、ガチガチにやってしまいがちだが、慣れてくると「なんであんなに睡眠にこだわっていたのだろう」と思うようになる。
眠れないこと自体が一大事ではなくなるのである。