休職したらすぐやる3つのこと

せっかくお休みになっても、なにやら自分にタスクを課してしまって、勝手にがんじがらめになるということが私にはあった。休職をまるで「まともな人間になるためのトレーニング期間」のように捉えてしまったのだ。

病気で休んでいるのだから、しっかり心身ともに休むことが最初にやるべき仕事なのだが、それは言われないと気が付かないものでもある。

まずは眠れ、ひたすら眠れ、昼夜逆転しても構わない

この一言に尽きるといっても過言ではない。

インフルエンザで高熱が出たら「生活サイクルがー」などと考えず、水を飲んで暖かくして昼夜構わず寝るだろう。それと同じことである。とにかく、睡眠の力を使って、ボロボロでヘトヘトになっている脳細胞の機能を回復するのだ。

それに昼夜逆転したとしても、概日リズムは1日1時間ずらすことができるので(概日リズムは睡眠のサイクルとは関係のない独立したサイクルだ。)、たとえ12時間ずれたとしても12日あれば無理なく戻せることになる。

逆に言えば、それだけの日にちがかかるので、ウツで休職期間1ヶ月というのは、個人的にはおよそ意味がないと感じている。休職期間は最低でも3ヶ月くらいほしいところだ。

ウツを自分自身でも少なからず怠け者病だと思っている節もあるだろう。つまり、自堕落な生活をしていると社会復帰できないというわけだ。しかし、それは違う。

ウツの人は不安センサーが頭の中でずっと鳴り響いている状態だ。気持ちの問題とかそういうことではなく、脳内物質でそういう反応が起きているのだ。しっかり休もう。

健康な体を持っているのであれば、回復してきたら動きたくなるはずだ。そこは自分を信じよう。

これは自ら決断して休むのだ。決して、自堕落ではない。

できれば出汁をとってお味噌汁を自炊しよう

「なぜ、突然、お味噌汁なのか?」と思うかもしれない。しかし、ここはひとつ試しにやってみてほしい。

手ずから出汁をとり、具材を煮立て、味噌をといて作る味噌汁は、比較的簡単ではある。しかしながら、食欲がないときにも食べることできる、ほっとできる優秀なおかずでもある。

出汁がなくてもよいが、水を沸かすときに出汁袋を入れておくだけで、味にぐんと深みが出るので、ぜひ、出汁をとってほしい。

お味噌汁を作って食べる効果は、お味噌汁そのものの効能だけでなく、生きるために手を動かしているところにもある。

いまどき、炊飯器でごはんを炊くくらいでは自分で作った気がしない。かといって、料理なんてしたことがない。腕に覚えがあったとしても、ウツでは、作る気もおきなければ、食欲もないことだろう。

自炊前の予備調査のつもりで、まずはカップ味噌汁をおすすめする。

自分の部屋で、誰にも邪魔されずにゆっくりいただくお味噌汁は、なかなかの美味しさである。

お皿を丁寧に洗うと生きてる感じがしてくる

味噌汁だけとはいえ、自炊をすると当然、洗い物が出てくる。もちろん、片付けなくてはいけない。

先程の味噌汁は、このサイクルを作り出すためのものであるといっても過言ではない。

「買って作って食べて洗って片付ける」という一連の流れは、忙しくしているとなかなか感じることができない。

しかし、このサイクルこそ、生きているという感じがする最小単位であるようにも思う。

洗い物はそんなに楽しいものでもないので、たくさん自炊をしてしまうと、たくさん洗わなくてはいけなくなり、自炊そのものが億劫になってしまう。

食事は、出来合いのものとお味噌汁で済ませるのがちょうどいいのかもしれない。

ごはんを食べたすぐあとに、洗い物なんてしたくないかもしれない。(今の私だってそれは億劫だ。)

ただ、次に作るときにはまた確実に洗うわけだ。

そのときに「こうして何かをするときには必ず準備が必要で、終わったらいずれ片付けなくてはならないのだな」と思って洗い物をしてほしい。

これがまずははじめの一歩であり、疲れたときに戻ってくる一歩でもある。

最後に

要は「病気なんだからまずは食っちゃ寝で構わない」ということだ。水と栄養を味噌汁に任せ、それを自分で用意することで、リハビリのきっかけとするわけだ。

休職とはいっても、傷病手当金をもらうための申請などで、本当に心がざわつくものだが、所定の通院日と書類作成の日以外は、心穏やかにしていただきたい。

また社会で活躍できる日を祈念している。

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