休職はこわくない


休職をするとお金が入ってこないから事実上、社会的な死だと思っていたのだが、会社にお手当制度がなくても、健康保険に入っていればお手当がでるのだ。

手当がある

ひどいウツを乗り切るための応急処置として、休職というものがある。
サラリーマンなら健康保険に入っているだろうから、そこから傷病手当金というものが支払われる。私の場合は会社がやってくれたので、何がどうなっているのか分からないが、とにかく給料の2/3が支払われた。
休職を勧められるまで、手当があるなんてことは知らなかったので、もう少し早く教えてくれればと思ったものだ。

処方に従うこと

健康保険組合では、どの頻度で通院し、どんな処方箋が出されて、その薬を受け取ったかまでサーチする。全ての過程で健康保険証を使うわけだから追跡は簡単だ。
医師の処方に従って療養してはじめて手当が貰えるのだ。ほったらかして引きこもっていては手当はおりない。

また、診療の明細の提出を求められるので、すべて書類はとっておくこと。初回は大目に見てくれることもあるが、基本的に医療明細書などの書類の提出は必須だ。

受給に時間差がある

私の場合、有休を全部消化してからではないと休職にならなかった。そして、その後の動向を健康保険組合が見てから、手当が支払われる。そのため、初回はだいたい2ヶ月ほどの時間差が発生すると見たほうがいい。

もちろん、提出書類を確認してからの受給になるので、不備があった場合は電話が直接かかってくる

ご利用はお早めに!

一番の心配となるお金の問題は手当があるので、意外となんとかなるが、時間差があることややらなくてはいけないこともあるので、限界ギリギリになってから休職するのではなく、まだ自分が恐怖に押しつぶされないうちに、休職することを強くおすすめする

休職もある意味、業務のひとつだと思って、どうにもならなくなる前に利用した方がいい。
休職者本人が自ら進んで休職するのは本当に難しいので、まわりの人が早めにすすめるのが、現実的なのかもしれないが、そんな幸せな環境があるのか(つまりそんな環境が現実によく存在する環境なのか)、私自身も疑わしいと思っている。

基本的に、休職という判断は会社の労務規定との兼ね合いがあるので、主治医が積極的に判断はしないものと思った方がいい。例えば、フレックスが許されている職場と絶対に9時半に出社しなければならない職場では、判断が変わってくるのは容易に想像できるだろう。

頭に「休職」の文字が浮かんだら、まずは医者に相談してみることだ。「休職したほうがいいんですかね・・・」でもいい。そんなことで、医者が診断書を書くことをためらったりはしない。ジリ貧と分かっているなら、すごくすごく難しいことだとは思うが、休んだほうがいい。これは自分を甘やかしているわけではないのだ。あなたが声をあげることなしにあなたの苦しさを理解できる人はいないのだと思って、声をあげるしかないのだ。

ウツというのがその「声をあげることができない」病気であることを前提に言わせてもらうと、休職というのは負のスパイラルを止めるために絶対に必要なことなので、ここに全力を出してもいいくらいだと私は考えている。手遅れになる前に、お医者さんに「これ以上このまま働いてても悪くなるいっぽうだと思うので、休職したほうがいいって考えたのですが、助けてください」と訴えてほしい。

ちなみに私の場合は、平社員ではあったけれども(技術職のキャリアパスがない)古参だったので役員にも知られており、役員が休職という選択肢を私の上司に与えてきたという経緯がある。それがなければ、本当に危なかったと思っている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

水蕗をフォローする