タイトルでぶちあげてはいるが、大したことではない。その方法は運動だ。
とはいっても、うつのスパイラルにハマっているときに、さっそうとジョギングシューズを履いて、外に飛び出せるはずがない。それができているならうつとはいわないだろう。
どんな運動でも効果がある
ジョギングができるのであればそれに越したことはないが、そもそも外出すること自体つらいのに、さらに不慣れな運動というのはハードルが高すぎる。あまりに高いハードルは、恐怖や諦めをうんでしまい、次へのステップの妨げとなる。
最初はダンベルでも握力を鍛えるグリッパーでもいいのだ。いきなり全身運動をしようとしてはいけない。
それができるようになったら全身運動にすすもう。室内でできる踏み台昇降やヒンズースクワット、あるいはヨガなどがいいだろう。外に出るのがツライ状態のときにあまり無理をしてはいけない。
体を鍛えるのは目的ではない
ここでやる運動の目的は、体を鍛えることではない。体に刺激を与えて血流を上げることで、体が良くなろうとする力を呼び起こそうというわけだ。
腕だけの運動であっても心拍数があがり、汗がにじむ。当然、脳内にも反応が起きる。詳しくはその手の本(「脳を鍛えるには運動しかない」とか)に譲るとして、ちょっとした運動であっても、それが十分ではなくても、変えるきっかけになるのだ。
その点でいえば、まずはゆっくり長湯を楽しむのでも良くて、そこでお湯の中で手をひらひらさせればなおよい・・・というわけだ。
脳が変わっているのなら脳を変えればいい
長い間、うつをやっていると、脳自体が変わってしまう。簡単にいえば、いいことは忘れるのに悪いことはいつまででも覚えているような脳になったりする。これは気持ちの問題ではなく、実際に海馬が縮小している。
では、縮小した海馬はそのままなのかというと、そうではない。
運動をすることによって脳が大きくなったり、回路がつなぎ変わったりして、脳自体に変化が起きる。人の脳が大きくなったのは運動をするためであるという論文もあるくらいだ。
根気強く
うつに対して、気持ちや分泌される物質にフォーカスするのではなく、脳自体を変えることで確実に効果は出る。
しかしながら、脳を変えるのだから時間はかかる。一発逆転みたいにいきなり治ったりはしない。
運動していく過程で、自分の体や心の特性をつかみ、生かしていくことができるようになる。治療だったものがいつの間にか、少しずつ能力を拡大して成長していく過程になっていく。
過程自体が楽しめるようになり、充実した生活が送れるようになるのである。